ウェストのカンファレンスファイナルは、レギュラーシーズン1位のサンダーと2位のスパーズという対戦カードです。何気に1位と2位がカンファレンスファイナルって珍しい気がするのですが、実際のところどうなんでしたっけ。
ゲーム1を見て感想をXにポストしようかと思ったのですが、Xに書くにしては長くなりすぎる気がしたので、備忘録的に軽く書いておこうという感じです。なので軽い気持ちで読んで頂ければと思います。
既視感のあるスパーズオフェンス
サンダーVSスパーズを考える上で真っ先に思い浮かんだ勝敗のポイントは「スパーズのガードがサンダーのディフェンスに対してまともにコントロール出来るか」でした。尋常じゃないサンダーのガードディフェンスにサンズとレイカーズは苦しみましたが、レギュラーシーズンで両チームの対戦を見ていなかったので、スパーズもそうなるのではないかという疑問がありました。キャッスルとハーパーは若手としては素晴らしいガードですが、若手は若手なので苦しんだとて何ら不思議ではないと思っていました。
そして今日はすっかりベテランPGになったフォックスが欠場と、ガードのハンドル問題はスパーズにとって重くのしかかりそうな気がしていましたが、蓋を開ければ概ね問題なかったといえる内容でした。
ハーパー
24点11リバウンド6アシスト
キャッスル
17点6リバウンド11アシスト
NBA.comより引用
ハーパーはこれに7スティールという訳の分からない数字を記録して、ディフェンスでの貢献も見せていました。やっぱスパーズは反則ですね。ウェンビー、フォックス、キャッスルのチームにドラフト2位のハーパーですよ。冴え渡るパスカットに、終盤ではホルムグレンに対して完璧なディフェンスをしてショットクロックバイオレーションに追い込むという貢献もありました。
キャッスルは11アシストでしたが、同時に11ターンオーバーも喫しています。大部分はディフェンスのプレッシャーにやられたハンドルミスでしたが、ルーズボールカバーのような致し方ないシチュエーションで数字がついたところもちらほらあって、数字ほど悪い印象はないです。それだけ際どいシチュエーションに身を置き続けたということですからね。
個人的にはハーパーはもっとターンオーバーをすると思っていましたし、キャッスルが11アシストもするとは思ってもみませんでしたが、こういう結果でした。
印象的だったのは後半、インサイドにポジショニングするウェンビーを警戒してサンダーがヘルプに飛んできたタイミングでコーナーにパスを捌くというスパーズのオフェンスパターンです。サンダーの異常なディフェンス力を支える単純なマンマークの強さ+ヘルプの速さの弱点を突いた形ですが、ぼーっと試合を見ていると凄く既視感のあるオフェンスだなと感じました。
その既視感を探っていた時に画面に映ったのがスパーズのACであるショーン・スウィーニーです。彼は元マブスのACだったんですよね。
2023-24シーズンにマブスがサンダーを下したシーズンも、マブスはコーナースリーを有効活用してサンダーのディフェンスを攻略しました。無論ドンチッチの存在は大きかったわけですが、その後も今のやり方に変わるまでの間、ドンチッチ不在でサンダーに勝つ試合が度々あって、その時はやはりコーナーを上手く使っていました。スパーズの場合はインサイドの収縮の大部分をウェンビー一人に任せていたので、中々真似しようと思って出来るものではないですが、コンセプトという面では同じだなという感想です。
これがスパーズの若手ガードたちが慌てなくて良かった大きな理由だと個人的には思っています。「コーナーにパスを捌けばとりあえず次の展開が生まれる」という認識がプレーの迷いを消していた……ように見えました。本当のところはよく分かりませんが。
ただサンダーのディフェンスはローテーションの速さがまた凄いので、コーナーに捌くこと自体がそもそも難しい。実際キャッスルは何度も読まれてパスカットされています。だからこのスタッツに負けないぐらいのインパクトをしっかり残していたように見えたキャッスルとハーパーでした。ウェンビーへのパスを織り交ぜたことでスキップパスが有効になった感はありますね。
スウィーニーはディフェンスコーチらしいので、このオフェンスに関わっているのかは分かりませんが、彼の顔を見て少し昔を思い出した、という話です。あの頃は良かった……
バスケを破壊したウェンビー
その対策なのかサンダーはゾーンにしました。すると途端にスパーズのガード陣は困り出して、一気にスリーを打たされている感が出始めました。本当に、寧ろ1Qからこうなると思っていたんですけどね。
それを真っ向から破壊した感があるウェンビーでした。印象的なのはOT1のロゴスリーですね。正直あれが良い判断かと言われれば首を捻りたくなりますが、結果的にこのシュートでOT2に持ち込み、最終的に勝ったので結果オーライってやつです。それまでインサイドで鬼神の如き活躍を見せたウェンビーでしたが、唐突に打ったロングシュートが入るという理不尽さ。
サンダーはカルーソ、ジェイレン・ウィリアムス、ホルムグレンをマッチアップさせていましたが、一番まともに守れていたのはやはりホルムグレンだったと思います。まともにっていうのはあくまで「普通の1on1ぽくなっていたのは」という意味で、他の選手はサイズ的にフィジカルで負けなくても上から打たれるので……
一番効いていたのはウィリアムスだったと思います。終盤はずっとマッチアップさせていましたし。またカルーソはウェンビーのところからスリーを連発して決めていたので、総じてウェンビーVSカルーソ、ウェンビーVSウィリアムスはほぼ互角という印象でしたね。反対にホルムグレンは1on1でそこそこ守れてもウェンビーのリムプロテクションに怯み過ぎていましたし、スパーズのスリー攻勢に振り回されていたので、ちょっと辛いですね。ここは長らく改善が見られないところというのがまた。ケンリッチ・ウィリアムスをマッチアップさせたらどうなるのかは気になりますが、ダグノートは戦力として見ているのかいないのかよく分からないので、どうなるのか分からないままシリーズが終わりそうな気はしています。
個人的にはサンダーはオールスイッチとかしないのかな、とは思っています。多分やり始めたらウェンビーのところからボコボコにやられるとは思うのですが、オフェンスで対抗出来るのであればウェンビーのスタミナ削りには有効なのかな、という話です。でもダグノートがオールスイッチをしている印象はあまりなく、どちらかといえばツービッグのイメージがあるので、そっちは多分シリーズ中に見られるのかな。正解はない……というか勝ったらそれが正解だと思うので、ダグノートは何を正解にしたいのか、そういうところが見られるシリーズです。
ただいずれにせよオフェンスで対抗出来なければ意味のない話なので、どちらかといえばディフェンスよりオフェンス、というかSGAのシュートの入らなさをどうにかすべきだった気がするゲーム1、というのが一番の印象ですね。スパーズのディフェンスが良かったのは分かるんですが、そんなに外す人だったっけってぐらいに今日は外していました。まあHCとしては「ゲーム2は頼みますよ」としか言えない気はします。
ということで今回は以上です。スパーズ、お見事!